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COLUMN

海藻コラム

太りにくい食べ方は「食後血糖値を上げない」のがコツ

目次

糖質って何?

私たちは、主に口から飲食物を取り込むことによって、活動のエネルギーを得ています。基本となるのはタンパク質・脂質・炭水化物の3つであり、これらを三大栄養素と呼んでいます。このうち肥満と密接に関係しているのが、炭水化物の中の「糖質」(「炭水化物」=「糖質」+「食物繊維」)です。

糖質は体内に取り込まれると、消化酵素の働きによって「ブドウ糖」に変化します。一般的にいう「血糖」とはこの血液中のブドウ糖を指しています。「血糖値」とは、血液中に含まれているブドウ糖の量を測った値のことです。

 

血糖とは?

血糖は、筋肉を動かす際のエネルギー源となります。このため、疲れた時はタンパク質や脂質を摂るよりも糖質を摂った方が、素早く血糖値が上がり、疲労回復がはかれます。脳を使い過ぎた後に甘いモノを食べるとスッキリするのは、このためです。しかしながら、血糖は全てがエネルギー源になるわけではなく、使われずに残ったものは「グリコーゲン」という形で、肝臓や筋肉に蓄えられますが、その量には限りがあります。限度を超えた分の糖質は、皮下や内臓周辺に脂肪という形で蓄えられます。これがいわゆる皮下脂肪・内臓脂肪と呼ばれるものです。

 

食後血糖値と太る仕組み

血糖値は糖質を摂取すれば上昇し、一定の時間を過ぎると正常範囲内に戻ります。しかし、太りやすい体質の人は、糖質を摂った後の血糖値が高くなりすぎ、正常範囲内に戻るのに時間がかかる状態が生じます。この状態を「食後高血糖」と呼びますが、太る原因は、この「食後高血糖」にあるのです。そう、もう、おわかりの通り、糖質を摂れば摂るほど皮下や内臓周辺に脂肪が蓄積し、肥満へと直結するのです。

 

太らない食べ方

太らないためには、食後血糖値の急激な上昇を防ぐ食べ方をする必要があります。その一つとして、食物繊維を多く含む食材を「先食べ」して、食後血糖値の急激な上昇を抑える方法です。中でも、海藻はアルギン酸やフコイダンの水溶性食物繊維を豊富に含んでいます。これらの水溶性食物繊維は腸内でゲル状となり腸管からの糖質の吸収を抑えることで、食後血糖値の急激な上昇を抑えます。また、海藻は低糖質(ローカーボ)でしかも低GI(GlycemicIndex)であることから、血糖値の上昇が緩やかです。さらに、カネリョウグループの行った最新の研究により、海藻の摂取は消化管ホルモンの一種である「GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)」の血中濃度を増やし、持続させる効果があることがわかっています。このため、満腹感を持続させ食欲を抑制するので糖質の摂取量が自然と減るので、血糖値の急激な上昇が防がれ「食べても太らない」カラダになるのです。

 

まとめ

なぜ血糖値を上げなければ、太りにくいカラダになるのか、おわかりいただけたと思います。糖質の摂取前には海藻を「ちょい食べ」して、血糖値の急激な上昇を防ぐ食べ方を心掛けましょう。

〈参考文献〉

・足立香代子「食べても太らないコツ」(マガジンハウス)

・TakanoS.etal.Program&Abstractbookof

23rdInternationalSeaweedSymposium2019.175